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摂食障害について 悩み&体験談

地獄のような過去に感謝

きょんぼさん / 佐賀県 / 30代 / 今は母親

16歳のときの絶食ダイエットから程なくして過食嘔吐が始まりました。それからずっと過食嘔吐、うつ病、リスカ、自殺未遂、アル中、多重人格。。。 毎日が地獄絵図のような家庭でした。両親もとても苦しかったと思います。誰もいない部屋で、号泣しながら「誰か私を殺してください!死ねない!」と叫ぶ日々。この世に私が生きていることを毎日懺悔していました。 7回ほど入院したので、かなりの期間を病院で過ごした20代。過食嘔吐の20年間、何度か両親も呼ばれ、余命宣告をうけました。「今、この場で死んでもおかしくない状態です」と。それでも痩せたかった。世界で一番痩せたかった。骨と皮だけになりたかった。 摂食障害が始まって、ちょうど20年。私はトンネルを抜けることができました。長かった。きつかった。苦しかった。けれど20年間「治りたい!」という気持ちは捨てませんでした。「治りたい」と思っても1分後には「食べたい」にかわってしまう。それでも治りたいと思いました。私はきっと治らない…という不安もいつもありましたが。 これだけの症状があっても、見捨てなかった親に感謝しています。陰で支えてくれた兄に感謝しています。 今の私は、どんなことにも何にでも感謝の気持ちでいっぱいです。歩けること、食べられること、眠れること、話せること、笑えること、家族がいること、そして生きていること。私が私であること。人によって、治るまでの道は違います。でも、人生って何かの修行のために生まれてきていると思うんです。その修行を乗り越える。そのために生きている。過食嘔吐の過去のおかげで、こういう私がいるので、私は過去にも感謝しています。 トンネルの出口には、自分の足で歩いて行ける。 少しずつでいい。1歩ずつでも大丈夫。自分を信じて。

2018年12月02日 13時20分

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